校長室から『子どもの命を救うためにできること~心肺蘇生法職員研修~』

先週水曜日、在イラン日本国大使館の宮脇医務官を講師に、心肺蘇生法の職員研修を行いました。AEDが設置されていない本校にとっては、職員の心肺蘇生技術が十分でないと、救えた子どもの命も救えないことになってしまいます。今の段階で、心肺蘇生は救急救命の生命線となっています。

この心肺蘇生法については、国内であれば毎年教職員は研修をして、技術が落ちないよう、意識が低くならないようにしています。しかし、海外となると、なかなかこの手の研修会はできません。おそらく講師が見当たらないのだと思います。しかし、今回、大使館の医務官にお願いをすると、快諾を頂きました。少ないコミュニティによる顔の見える関係がこういう時には好都合になります。

今回の研修では、6名の派遣教員に加えて、現地スタッフも希望参加ながら、3名参加してくれました。医務官が「プールで子どもが沈んでいます。さあ、3人の先生、どうしますか」「職員室で、先生が倒れられました。考えてやってみてください」と場面設定をされ、それに対して考えながら行動していきました。日本でしたら、「あなたはAEDを取りに行ってください。なくても戻ってきてください」「あなたは119番に連絡をしてください」というお決まりのセリフがあるのですが、外国では言葉が通じません。そこで、ペルシャ語に訳した言葉をパウチしておいて、それを手渡すようにするアイデアを考えついていました。実技演習することで、気づきがあり、あらかじめ準備しておくことが発見できました。先生、職員のこうした積極的に対応しようとする姿勢が、研修内容をより実践的に、そして深いものにしていきました。

今回の研修に際し、ダミー人形についてはウエストニカン病院の協力を得ることができました。借用のお礼に伺った際、学校に協力することを快く思っていただいている上に、さらに新しい教育の展開について、ヒントもいただきました。これは、実現できたらまたお伝えしますが、こうしたイランのいろいろな関係機関とのつながりは、教育、見識の幅を広げてくれます。ありがたい存在であり、つながりの重要性を実感しました。

テヘラン日本人学校で学ぶ子どもたちへ

せんせいたちも、まなびなおさなければならないことがたくさんあります。まなんでいくと、あたらしくはっけんすることもあります。

校長室から『子どもの命を救うためにできること~心肺蘇生法職員研修~』

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