校長室から『さあ、夏休み!自らの力が試される時が来た~夏休み前までの教育課程を終えて~』

 今週水曜日から、夏季休業に入りました。昨日の夏休み前集会でも、この2か月を振り返ったのですが、今年度はイランを取り巻く国際情勢の関係で一時退避を余儀なくされました。子ども達にとっては、学習環境が二転するという事態となりました。本校職員も、この事態をどう乗り切るか、試行錯誤を重ね、手探りでの教育活動を展開しました。子ども達も、試行錯誤したことでしょう。結果として、子ども達は日本国内での学校生活、友だち関係の構築を経験し、一回り大きくなってテヘランに戻ってきてくれたように感じました。“災い転じて福となす”とは、よく言ったもので、気持ちの持ち方次第で、如何様にも好転するものです。そのことを、子ども達の姿から再確認いたしました。

1か月以上の臨時休校となったため、カリキュラムも大幅に変更しました。運動会、宿泊学習は9月以降に実施することとし、教科の授業を重点的に実施するようにしました。そのため、授業ばかりでお楽しみも少なかったと思います。しかし、国内で柔軟に対応した子ども達は、日々の授業を楽しむことに専念してくれました。おかげで、この2か月間、カリキュラムは順調に進められたと感じています。子ども達の対応力に感謝しかありません。9月以降、延期した学校行事が目白押しとなり、子ども達にとっても、先生達にとっても忙しい日々になると予測いたしますが、きっと持ち前の対応力で乗り切ってくれると信じています。

今日から、夏休みに入りました。この2か月間、先生達は子ども達に対して、自分で考え、行動することを重ねて指導してきました。その成果を発揮する時が、いよいよやって来ました。「普段の授業は“練習”、学校での発表会の場などは“練習試合”、家庭や社会に出た時が“本試合”」とよく言われます。家庭や社会は、学校のような過ごしやすい環境ではありません。メディアによる、いろんな誘惑もあるでしょう。画用紙や作業道具が揃わないこともあるでしょう。家庭では、ヒントを出し、刺激となる友だちもいません。まさに、自分で生活を創っていかなければなりません。昨日の夏休み前集会では、「やるべきことは、どんなことがあってもやり続けよう」「規則正しい生活を心がけよう」という話もしました。頷きながら聞いている子ども達を信頼して、“本試合”に送り出したいと思います。

ご家庭では、どんな時も、まず見守る姿勢を貫いてください。口うるさく言った結果、できたとしても、それは次につながらないことが多いです。人は誰でも、指摘されることを嫌いますし、モチベーションも下がります。もし、だらけた生活を送っているようであれば、指摘することよりも、どのように改善すればいいのか、一緒に考えてあげてください。本校の子ども達は全員、だらけた生活では自分が成長できないことを知っています。ですから、改善する答えは、一人一人が持っています。その答えを引き出すように話しかけてください。そして、子ども自身に語らせてください。できる子ども達ですから、大丈夫です。

9月1日、また一回り大きくなった子ども達と再会できることを楽しみにしておきたいと思います。

 

テヘラン日本人学校で学ぶ子ども達へ

いよいよ、なつやすみにはいりました。どんなせいかつをおくるのか。それは、あなたがきめるしかありません。テヘランにほんじんがっこうにかよう、あなたなら、どうすごせばいいか、しっかりわかっているはずです。1かげつご、「こんなことにがんばったよ!」といってくれることをきたいしています。

校長室から『さあ、夏休み!自らの力が試される時が来た~夏休み前までの教育課程を終えて~』

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