校長室から『やってみることで、その良さは分かってくる~雪の野外活動を実施~』

 1月27日、アバリスキー場を利用して、雪の野外活動(スキー教室)を実施しました。朝はあいにくの小雨模様で、到着するまで天候が心配でしたが、スキー場に着くと粉雪が舞い、スキー日和といえる天気に恵まれました。また、平日ということもあり、スキー場はほぼ貸し切り状態。休憩で使ったレストランも他のお客さんもなく、スキー教室の本部として利用できたため、子どもたちの荷物も安全に一括管理できました。

昨年度はテヘラン市北側のトチャールスキー場を利用しましたが、日程の条件も重なり、多くのスキーヤーやスノーボーダーで混雑しており、安全面で課題が残りました。今年は安全性を重視し、車で片道1時間半(帰りは渋滞で約4時間)の距離にあるアバリスキー場に会場を変更しました。その結果、貸し切り状態の中でTバーリフトを利用し、何度も滑ることができたため、安全面の改善に加えて、活動の充実度は大きく向上したと感じました。外国人スキーヤーが珍しいのか、地元の方々が近寄って声をかけてくれる場面もありました。

こうした体験活動には、得意な子もいれば苦手な子もいます。寒い中での苦手な活動は、子どもたちにとって嫌なこともあるでしょう。本校では小学部2年生から中学部3年生まで一緒に活動するため、技術面だけでなく体力差も大きく、小学部低学年には少々ハード、中学部高学年にはやや物足りない内容になることがあります。それに加え、個々の得手不得手もありますので、活動内容はそれぞれに応じた工夫が必要です。

出発前、先生方とは「得意不得意があって嫌々来る子もいるだろう。しかし、学校の活動としている以上、参加することについて本人の気持ちと家庭の協力が必要だ。ただし、参加した後にどんな気持ちで終えるかは、先生次第であり、子どもに任せるものではない」と話しました。得意な子にはどんどんチャレンジさせ、苦手な子にはその気持ちを少しでも和らげ、次もやってみたいと思わせたいという意図がありました。

実際にはどうだったでしょうか。一人一人の感想を聞かないと正確には分かりませんが、滑っている様子を見る限りでは、どの子も満足していたように見えました。理由の一つは、滑るたびに上達していく姿を目の当たりにしたことです。また、先生に促されなくても、何度もリフトに乗って自ら滑ろうとする姿が見られました。何人かの子に「どうだった?」と尋ねると、「楽しかったです」と笑顔で答えてくれました。先生方も「上手になってきたよ」「今の滑り方、いいね」と大きな声で励まし、声掛けがゲレンデ全体に響いていました。貸し切り状態だったことで、こうした声掛けもスムーズに行えました。

今回の雪の野外活動は、スキー技術の向上が目的の一つではありますが、それ以上に「スポーツを楽しむ」ということを主な目標としています。楽しむ中で技術が向上し、練習すればできるようになるという実感を持つことが重要です。スポーツの良さは、実際にやってみなければ分かりません。最初は「嫌だな」と思っていても、やってみて褒められたり励まされたりすることで、スポーツを楽しむ気持ちが芽生え、その魅力に気づいていくのです。テニス学習、プール学習に続いて、今回の活動では、こうした目的が十分に達成されたように思います。

もちろん、運営面での反省点もいくつかありましたが、改善を重ねながら来年度も引き続き実施したいと考えています。

 

テヘラン日本人学校で学ぶ子ども達へ

すきーは、たのしかったですか。みんながすべるたびにどんどんじょうたつしていくすがたをみて、とてもうれしくなりました。「やれば、できる」「やらなければ、うまくならない」ということを、こんかいのかつどうでかんじたのではないかとおもいます。また、いろんなことにちょうせんしていきましょう!

校長室から『やってみることで、その良さは分かってくる~雪の野外活動を実施~』

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