校長室から『あたたかく子どもを包む空気は変わらない~東京で修了証書授与式を開催~』
3月15日、海外子女教育振興財団の会議室において、令和7年度行事、修了証書授与式を開催しました。会場には、約60名にも及ぶ多くの方にご来場いただき、卒業生の門出を祝っていただきました。約1時間程度の式ではありましたが、テヘラン日本人学校らしい式になったと思います。
まずは、この春に卒業する子ども達の門出を祝ってくださる方々が、こんなにもたくさん集まっていただけたことに、感謝の気持ちでいっぱいです。そして、テヘランからはオンラインで、保護者、学校の現地スタッフ、大使館職員の方々にもご参加いただきました。戦時下の中、こうした配慮をしてくださる大使館の皆様には頭が下がります。
テヘラン日本人学校は稀に見る超小規模校です。それはデメリットではなく、先生と子どもたち、そして保護者とは家族のような関係性があります。また、大使館職員や駐在員の方々は、近所のおじさん、おばさん、お兄さん、お姉さんのような存在で、いつも本校の子どもたちをあたたかく、優しく見守ってくださっていました。式辞の中で、「後ろを見てください。オンラインの画面を見てください。そこには、これまであなたたちを支えてきた人たちがいます。避難を何度も繰り返した二年間でしたが、あなたたちは決して一人ではありませんでした。これだけ多くの人に見守られているあなたたちは、とても幸せです。」と話しました。こうした人とのつながりの中で成長できたことを、卒業生はしっかりと感じられたことと思います。
また、このことは卒業生だけに限りません。式に参加した在校生や元在籍生、そのご家族、この式のことを聞きつけて駆けつけてくれた人たちみんなが、学校を中心としてつながっていることを実感されたことと思います。参加者も、学校が、子ども達がいたからこそ幸せな時間がテヘランにあったと感じられたと思います。学校の持つ力は、やはりすごいものがあります。その学校が休校状態になる課題は、次の号で書こうと思いますが、豊かに生活するために、学校は欠かせないものです。それは、この式に参加した者すべてが思われたことでしょう。
式中、思い出のビデオショーを行いました。卒業生の思い出はもちろん、6年間のテヘラン日本人学校を振り返るビデオで構成しており、参加者は懐かしい旧校舎や旧友、自身の幼い姿を見て、歓声を上げながらご覧になっていました。そのスライドすべてに笑顔があふれていました。
また、クライマックスでは、在校生の祝いの言葉、卒業生の巣立ちの言葉が交わされました。本校の呼びかけではなく、全員がお手紙形式で伝えます。退避期間が長くあったとはいえ、子ども達の心の中には、その隙間を縫って行われた学校行事や学習の一コマを挙げながら、感謝の言葉が伝えられました。それは、人数が少ないゆえに、友人というよりも、兄弟姉妹に近い関係性があるからこそ出てくる話や言葉ばかりでした。この時間、式場内の空気はさらにあたたかくなりました。
現在、子ども達はそれぞれの帰省先の学校で学んでいます。卒業生は、その学校で卒業証書を手にします。そのため、テヘラン日本人学校が修了式を行うことには、一瞬、躊躇しました。それでも、こんな時だからこそ、みんなで集まり、あたたかい空気に子ども達を包み込む時間が必要と考えました。おかげさまで、それは達成できたのではないかと思います。急な連絡をしたため、配慮が足らず、連絡が届かなかった方もおられました。知り合いから知り合いに広げていってもらおうとしたため、「案内がなかったので行けなかった」とおっしゃられた方もいました。本当に申し訳なく思います。しかし、これに懲りず、また学校から何か折に、みなさんに集まっていただき、子ども達を盛り上げてくださいとご案内することがあるかもしれません。その際は、また皆さんで子ども達をあたたかい空気で包んでやってください。どうぞよろしくお願いいたします。
テヘラン日本人学校で学ぶ子ども達へ
てへらんにほんじんがっこうのしゅうりょうしょしょをてに、そつぎょうしていく6ねんせい。ごそつぎょう、おめでとうございます。みらいのふだいに、またいっぽちかづきましたね。ごかつやくをいのります。
