校長室から『幼児教育から学ぶ機会を増やしていこう~義務教育の改革の視点~』

先月から、市内の幼稚園を訪問しています。来年度赴任の先生にお子様が幼稚園に通われる関係で、視察によって情報収集しているのですが、一方で私は幼児教育に関心があるため、園長先生から話を聞き、保育・幼児教育の様子を見させていただくことはとても勉強になります。

幼児教育で大切にされていることは、子どもの気づき、興味関心です。遊びの中から、その子自身が不思議に思ったり、やってみたいと思ったりしたことが生まれ、それが学びへと変化していきます。この学習過程は、大学のゼミでも同じです。学生の興味関心や疑問から研究は始まります。本来、“学ぶ”という営みは、そうであったはずです。しかし、日本の小学校、中学校、高校は先生の言うことをひたすら聞き覚える学習が中心となってしまいました。幼児教育と大学教育の間である義務教育段階が随分と教育的な学びになっていないように感じます。今、日本ではその反動から教育改革の風が吹いています。

前任校では、幼児教育の視点を活かした低学年期の教育改革に取り組みました。1,2時間目は遊びのような活動をし、その遊び(教師の意図、仕掛けがあります)の中から、教科学習に展開します。なかなかそんな理想的な展開は難しいのですが、それでも、教育本来のカタチを子ども達に浸透させるため、先生達は取り組みました。机のない教室で一見遊んでいるだけのように見える授業でしたが、遊びの中に算数に発展しそうな数を使った遊びをしたり、国語に発展しそうな言葉を発したり。それを先生が見ながら、次の授業で何をさせるか考えます。まさに、瞬時の授業づくりでした。

本校でも、そうした学習展開は可能です。実際に、児童生徒が一人や二人のため、児童生徒の発言を聴きながら、「そこに興味があるのか」「そんなところに疑問を感じているのか」と瞬時に分析し、授業展開を変えることがあります。少人数なればこそできる授業と言えます。

そんな授業展開を大切にするために、本校の先生方には、ぜひ幼児教育に興味関心を持ってほしいと考えています。幼い子どもたちは本能で動きます。待つこともままなりません。興味関心は、大人の範疇を簡単に超えていきます。それをうまく折り合いを付けながら、学びへと変化させる、幼稚園の先生の教育技量は、義務教育段階の先生以上だと思います。

幼稚園を訪問して声をかけていますと、一つの園の先生が本校の職員交流に興味を持っていただき、再来週、本校への訪問が行われます。幼稚園を訪問する本来の目的は、派遣教員家族の幼稚園探しだったのですが、副産物を得ることができました。これも、興味関心から学びが始まる一例です。

テヘラン日本人学校で学ぶ子どもたちへ

ようちえんのとき、みなさんはたのしかったですか。たのしくあそぶことが、たいせつなべんきょうになっていたのです。たのしいからはじまるべんきょうって、さいこうですね。

校長室から『幼児教育から学ぶ機会を増やしていこう~義務教育の改革の視点~』

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