校長室から『多様な教育機関とつながり、刺激を受ける~Kidtopia幼稚園の訪問~』

先週火曜日、以前のこの通信でも紹介した、Kidtopia幼稚園の先生の訪問を受けました。校長室では、簡単な挨拶をされた後、「日本の教育について教えてほしい」「どんなカリキュラムで学習しているのか」と積極的に質問されました。園長先生のほか、4名の保育士さんが来られていたのですが、熱心にメモを取られ、単なる訪問ではなく、日本の教育を知りたいという意欲を強く感じました。また、園長先生のご関心は、日本の道徳のようでした。私が1年生の道徳の教科書をもとにして、内容や指導展開などを話しますと、ことあるごとに質問をされました。こうした質問によって、私自身、改めて気づくこともあり、4名の方々から大きな刺激をいただきました。

教育機関である小中学校は、それ以外の多様な教育機関と連携を取らなければならないと考えています。今回のような幼稚園、そして高校は、子どもが直接接続しているため、連携は不可欠です。しかし、それ以外にも、他校(日本人学校の場合は、現地校、インターナショナル・スクール)、大学、フリースクール、特別支援学校などの連携が必要でしょう。

では、なぜ連携する必要があるのでしょう。その理由の一つは、幼稚園、高校などとのスムーズな接続という意味で、実質的な個人の情報交換があります。実利が大きな連携です。また、学校の教育活動を豊かにするのも、理由の一つです。連携することで、新たな教育活動が生まれます。本校でしたら、交流学習の機会が増えます。中学校ではキャリア学習の一環で地域内の事業所に職場体験をすることがありますが、幼稚園は人気事業所の一つです。連携があれば、キャリア教育の活動場所の一つとなり得ます。

それらの他にも、教育活動の充実とした視点にとどまらず、教員自身が教育方法、教育理念の視野を広げ、さらには自校に足りない知見を得る機会とすることも、多様な教育機関と連携する理由の一つです。我々教員は、日々研究と修養に努めなければなりません。教育基本法第九条には、「法律に定める学校の教員は、自己の崇高な使命を深く自覚し、絶えず研究と修養に励み、その職責の遂行に努めなければならない」と定められています。様々な研究と修養の場があると思いますが、教育機関の職員が教育者として意見を交わし、互いの取り組みから自らの成長のヒントをもらうことは、何よりの研修です。今回のKidtopiaの保育士の方々は、まさに研修として本校に来られていたように思います。

日本人学校は国内と違い、現地の教育機関と連携するのは容易なことではありません。しかし、できることを探せば、必ず見つかります。そんなことを強く感じさせられた、保育士の方々の訪問でした。

テヘラン日本人学校で学ぶ子どもたちへ

みんなが、イランじんやがいこくのひとたちからまなぶように、せんせいたちも、がいこくのひとから、たくさんまなびたいとおもっています。

校長室から『多様な教育機関とつながり、刺激を受ける~Kidtopia幼稚園の訪問~』     

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です