校長室から『自分たちの企画で伝統的行事・伝承遊びを楽しむ~ひな祭り集会~』

今週日曜日3月3日は、桃の節句、ひな祭りでした。学校では、朝の時間に講堂に集まり、ひな祭り集会を開きました。『♬うれしいひなまつり』をみんなで歌い、その後は保護者の手作りの桜餅をいただきました。そして、5年生児童が制作した都道府県すごろくをして遊びました。朝から、ゆったりした時間が流れ、イランにいることも忘れるぐらい、日本文化満喫の時間となりました。この集会に、手作り桜餅で花を添えていただいた保護者様、ありがとうございました。とても美味しかったです。

1月の百人一首大会の時にも書きましたが、日本人学校の行事には、日本にいる以上に、日本文化を意識した活動が多くあります。海外にいるからこそ、日本人としての文化・風習を大切にしたいという意識が強く働くからです。日本人としてのアイデンティティを育てるのは、学校の大切な使命でもあります。

150年の歴史を持つ前任校では、卒業生の方々が時折、学校を訪ねて来られました。ある時、ご年配の方が来られ、「ここに幼稚園がありましたでしょう。その時に“お月見集会”をしましてね。ススキを飾り、月見団子を食べたことを今でも思い出しますよ」と、嬉しそうにお話されていました。その時、年を召しても、幼少期のこうした行事は生涯、記憶に残るのだと感じました。しかも飲食が伴うと、さらに印象は深くなるのでしょう。飲食は、衛生面が大丈夫か?もしもの場合どうするのか?教育的な意義は?など、心配する声の方が正義になる傾向にあります。学校の場合、その心配は顕著で、「だったらやめよう」という判断になってしまいます。しかし、そんな心配によって失われてしまうことも多くあるように思います。幸い、本校はその傾向は少ないと感じています。1月の百人一首大会でも、保護者による、振る舞いぜんざいを美味しくいただきました。児童生徒にとっては、本当にありがたい環境を作っていただいています。きっと、歳をとっても、あの時の雰囲気、あの時の味、あの時の友だちの一言が思い出と残っていくでしょう。

今回のひな祭り集会で、もう一つ嬉しかったことは、児童生徒が企画して行われたことです。5年生児童の制作したすごろくもよくできていて、小学部2年生から中学部2年生までが、頭を突き合わせて楽しむことができました。まさに、手作りの集会でした。大人から与えられたものではなく、児童生徒だけでも十分企画・運営できることがあります。今後も、児童生徒企画を大切にしながら、保護者の皆様のあたたかい応援を有難く受け、日本の伝統行事・伝承遊びを楽しんでいきたいと思います。

  

テヘラン日本人学校で学ぶ子どもたちへ

ひなまつりしゅうかいは、とてもたのしかったですね。つぎは、どんなたのしいしゅうかいができるでしょうか。にほんのこよみをみながら、かんがえてください。

校長室から『自分たちの企画で伝統的行事・伝承遊びを楽しむ~ひな祭り集会~』     

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